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CREW's VOICE

ごちゃまぜという名の場づくり

SPECIAL INTERVIEW
松岡 真満
NPO法人ソーシャルデザインワークス ごちゃまぜプランナー/グリーンバード いわきチームリーダー

「ごちゃまぜ」イベントの企画や運営、広報のほか、グリーンバードいわきチームの運営など、企画広報に関わる仕事を担っている松岡真満にインタビュー。
「ごちゃまぜ」というワードが頻繁に登場しますが、そもそもこのごちゃまぜとは何か、どんな思いが込められているのか。その思いについて語ってもらいました。

入社して今の仕事を任されて1年になりますが、シンプルに言ってとても面白いですね。福祉の業界はとても閉鎖的だと思っていましたが、動くほどに変わることを実感していますし、そこに共感してくれる人がいれば、ポジティブな感情は伝わっていくんだって思います。

—ごちゃまぜってどんなこと?

わたしたちが企画している「ごちゃまぜ」イベントの目的の1つは、障がいを知る機会の創出です。知ることがすべての第一歩だと思うんです。今の日本では、教育制度上に問題があって、障がいの有無で、最初から教育を受ける場を分けてしまいます。小学校に入ると、その分離教育が始まってしまいます。障がいのない子どもたちは、「障害があるということはどういうことなのか」を知る機会がほとんどなく、成長していきます。だから、まずは障がいとは何なのかを知る機会を作っていきたいんです。

ごちゃまぜイベントは、これまでスポーツをやったり農業をやったり、芋煮をしたり、本当になんでもやってきました。条件は「面白いと思えるかどうか」だけ。「上手下手」を持ち込まず、楽しむことを重視した企画を心がけてきました。「〇〇教室」になってしまってはダメ。誰にでもわかるルールがあれば、あとはそれぞれが楽しみたいように時間を過ごしていい。そんなコンセプトです。

 

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キッズバリスタとして子ども達にも「ただの参加者」ではなく、「職業体験」という学びを。

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一緒にイベントの企画運営をしてきました。スターバックスいわき鹿島街道店|小室さん

いろいろな反響も頂くようになりました。以前、スターバックスとコラボイベントを開催した時、コーヒーを味わうだけではなく、子どもたちがバリスタの体験ができるプログラムも入れたんですが、そこには、バリスタという職を得た瞬間に自立していく子どもたちの姿がありました。誰かにおもてなしがしたい、おいしいコーヒーを淹れたい、というような思いが生まれ、行動が自発的になるんです。「自閉傾向のあった子どもなのに仕事に興味を持ち始めた」という声もありました。環境が変われば人が変わるんですね。

それから、グリーンバードも、コラボや出張を増やしていって、単にゴミを拾うだけではない地域活動を継続するなかで、プレーヤーを集めて、そのプレーヤーにリードしてもらえるようにしていきたいと思っています。先日の「ごちゃまぜスポーツフェス」では、スポーツイベントと、会場のゴミ拾いを一緒に開催しました。「ごちゃまぜ」イベントで生まれた楽しさや一体感の種を地域に蒔いていくのが「グリーンバード」という感じでしょうか。もっともっと地域の人たちを巻き込んでいけたら、色々な人たちが「小さな自信」を持てる場がつくれるんじゃないかと期待しています。

 

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総勢70名!子どもも大人も一緒になって活動しました。


—いわきをごちゃまぜに、いわきからごちゃまぜに

以前は、日本人に対する海外留学のコンサルタントをしていて、希望者には「留学は消費でなく投資なんだ」と伝えていました。留学って、人の人生のターニングポイントになるかもしれない重要な出来事です。だからこそ、しっかりサポートしていきたいって。人生を変えるターニングポイント、という意味では、今の仕事も同じです。ソーシャルスクエアや、わたしたちのイベントを通じて、人生がより豊かになっていく「きっかけ」になれれば、これ以上うれしいことはありません。

わたしは、スウェーデンの高校を卒業していて、海外でとても苦労した経験があるんです。現地の子どもたちだけでなく移民や難民も多くて、日本人はわたし1人。日本語なまりをからかわれたりしました。わたしもあっちではマイノリティだったんです。でも、それでも「伝えたい」という気持ちは伝わるんだということを学ぶことができましたし、仲間を見つけることの大事さにも気づくことができました。

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スウェーデンのクラスメイトと一緒にキャンプ!

自分の気持ちが伝わらなかったり、理解者がいないと、投げ出したくなる気持ちも生まれるかもしれません。でも、あの子も自分と同じ障がいを持っているかもしれない、あの人は自分と同じようなバックボーンを持っている、そんな仲間を見つけると、自分の気持ちも楽になって、前向きに自分の気持ちを表に出せるようになっていくはずです。だから、ごちゃまぜでは「仲間探し」もできるといいなと思っています。

今後は、自分個人が活躍していこうってことはあまりなくて、強いて言えば「ごちゃまぜの人」って認識されるのが夢です。名前も知らないし、どこの会社かもしれないけど、あのごちゃまぜの女の人でしょ? って話題になるような(笑)。そして、いわきだけじゃなく、色々な地方から「ごちゃまぜと一緒に何かやりたい」って言ってもらえたらいいなって思っています。いわきだけじゃない。もっともっとごちゃまぜな地域を作っていけたらいいですね。

●profile 松岡 真満 Mami Matsuoka
1991年神奈川県横浜市生まれ。高校時代をスウェーデンで過ごしたことがきっかけで、海外留学のコンサルタントとして、現地学校への入学など一連の手配を担当。現在、ソーシャルデザインワークスでごちゃまぜイベントの企画、運営兼グリーンバードいわきチームリーダーを務める。市役所、教育機関、企業などとコラボレーションをしながら、ごちゃまぜの世界観を広げるべく、日々活動中。

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NPO法人ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉サービス店舗。 社会と現在の自分を結ぶための広場を創造することをコンセプトに、一人でも多くの生きにくさを抱える方々の心に栄養を、その先にある活力ある人生に貢献している。