クルー対談 vol.1 田中佳宣×八本涼平

SOCIALSQUARE熊本店の自立訓練を担当する八本と、就労移行支援を担当する田中にインタビューしました。2人の転職のきっかけや、入社して1年が経った今の率直な気持ちを語ってもらいました。

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ソーシャルスクエアという地域に開かれた現場で、障害福祉に関わるスタッフは、どのような問題意識を持ち、どのような理想を掲げて支援を行っているのか。クルーにインタビューをしてその声を紹介していくのが「Crew’s Voice」のコーナーです。
今回紹介するのは2019年春入社。SOCIALSQUARE熊本店の自立訓練を担当する八本と、就労移行支援を担当する田中にインタビューしました。2人の転職のきっかけや、入社して1年が経った今の率直な気持ちを語ってもらいました。

対談スタート

田中:今日は宜しくお願いします。

八本:宜しくお願いします!

田中:いきなりですけど、就労移行支援を開始してからは2人の接点減りましたよね(笑)。

八本:そうですね〜。

田中:同じ建物といえどもフロアが分かれていますからね。

八本:最近はどんな業務をされていますか?

田中:自分は就労移行支援で物づくり系のカリキュラムや実習の調整、同行をしています。また、少額ですけど実際にお金を稼ぎながら仕事を体験できる内職作業を探したり、完成品の最終チェックや納品を行っています。ただ、現在はコロナウィルスの影響で内職系の仕事が少ない状況ですねー。八本さんは今どんな業務をされていますか?

八本:僕は自立訓練で、面談を通してメンバーさんの悩みを聞いたり、ストレスコントロールなどのカリキュラムを提供することで利用者さん(メンバーさん)の自立に向けたサポートをしています。支援以外の業務ではパソコンの設定などのシステム周りを対応しています。

入社のきっかけ

田中:これまでしっかり話したことないと思いますが、そもそも八本さんってどういう経緯でソーシャルデザインワークスに入社したんですか?

八本:もともとは福祉とは全く関係ない、農業土木関連の会社で働いていたんですけど、31歳を過ぎた時に、当時の仕事を続けていくか色々考えて、「別の道でも良いかな」って思うようになりました。その時期にインターネットで検索して、たまたまソーシャルデザインワークスを見つけたって感じですかね。

田中:求人は福祉とかまちづくり分野で探していたんですか?

八本:いや、特に福祉って決めて検索した訳ではないんですけど、何か面白い所ないかなって感じで検索していました。そんな感じで検索していたら行き着いたって感じです。

田中:他にも面白そうなところってありそうですが、決め手ってなんだったんですか?

八本:そうですねー。新しくSOCIALSQUAREを熊本に立ち上げるっていうところと「オシャレそう」ってところに惹かれた感じですね。あと、福祉っていうと「キツい」とかそういうイメージがありましたけど、ここだったら違うのかなって思いました。実際入ってみて、確かめてみたいという好奇心もありましたね。
田中さんはどういった経緯で入社したんですか?

田中:自分は前職でクルーの江藤さん(熊本店勤務)と職場が一緒で、江藤さんが当時一緒に働いていた施設を辞めてソーシャルデザインワークスに入社したんです。その時は全然ソーシャルデザインワークスのことは知らなくて。その数ヶ月後に熊本の福祉施設のスタッフが集まる機会があって、そこで「江藤さんが入った法人だ」って思ってマネージャーの緒方さんに話しかけたんです。「江藤さんいますよね?」って(笑)。

後日、また緒方さんと話す機会があって、緒方さんから「せっかくなので見学どうですか?」って誘われて、実際に開設したてのSOCIALSQUAREに行ってみたんです。見学をしてみて、こんなおしゃれな所で福祉をやってるんだって驚きましたね。自分の知っている福祉の環境とは全く違いました。軽いカルチャーショックです(笑)

その時期、ちょうど自分も当時の仕事を続けていくか悩んでいる状態でした。前職の施設ではサービス管理責任者として管理業務を行なっていましたが、より現場で働きたいなと感じていたので、SOCIALSQUAREでやっていきたいと思いました。

八本:そうだったんですね!田中さんはずっと障害福祉の世界でお仕事されてきたんですか?

田中:そうですね。特に就労継続支援B型事業所やA型事業所などで15,16年くらいは働いていましたね。

八本:なるほど〜。で、今は就労移行ですね。

田中:そうです。ただ同じ就労支援といえども、利用者さんの年齢層や障害種別は違います。SOCIALSQUAREでは始め、自立訓練の担当をしていましたが結構戸惑いました(笑)。
A型事業所で働いていた時は、業務をきちんと行なってもらって利用者さんにお給料を払わないといけないので、割と「仕事場」的なコミュニケーションをしていました。時には強く言うこともあったのかなと思います。一方で、自立訓練に通っているメンバーさんは、「外出するのもやっと」という方が多いですからね。最初のうちは、どのように関わって、声かけをしていけば良いか悩みました。
2月からは就労移行支援の担当に移りましたが、いかんせん初めての経験なので、日々戸惑いながら仕事をしています(笑)。

八本:「障害福祉施設」といってもサービス内容によって全然違うんですね。ところで、田中さんがソーシャルデザインワークスに転職した決め手は何だったんですか?

田中:自分は、障害福祉サービスを受けるのに当事者の方が自分で施設と契約するのではなく、役所が指定した施設に入る措置(※)の時代から見てきました。そういう時代から見てきているので、個人的に障害福祉には閉鎖的なイメージがあったわけですよ。当時は入所施設が郊外にあるのが当たり前で、街中にはそんな存在しなかったですし。SOCIALSQUAREの見学をした時にこれまでのそういった福祉のイメージとは違ったので、「熊本でもこういう福祉もあるんだ」と衝撃を受けました。それが決め手でしたかね。福祉には色んな形や柔軟性があって良いと思っています。

八本さんの場合、最初に働いた障害福祉施設がソーシャルスクエアなので、ここが福祉の基準になるわけですよね。自分の場合、同じ福祉分野でやってきたからこその戸惑いがあるので、八本さんの方が先入観なく働き始められるのかもしれませんね。

八本:僕は福祉の世界を全然知らなかったので、田中さんのお話を聞いたり、他の福祉施設を見学させて頂いて「福祉」と言っても本当に色んな形や雰囲気があるんだなって思いました。

※措置制度
2003年4月の「支援費制度」導入まで、障害のある方が福祉サービスを利用する際は行政が利用先の施設や内容を決定していた。現在は障害のある方の自己決定に基いて利用先や内容が決定されている。

お互いの印象

田中:八本さんはこの仕事に向いてると思いますよ。

八本:まじっすか?(笑)

田中:普段仕事をしている姿や、柔らかそうな雰囲気を見ていると「向いてるのかな〜」って思います。体育会系でオラオラっていう感じではなく、かといって真面目過ぎて1人で抱え込むという感じでもない印象です。自分は福祉の現場で働いてきたので、1人で抱え込んで、病んでしまう方も見てきましたから。八本さんはその辺のバランスが程よい感じです。異業種からの転職で今こうやって支援していて、ほんと大したもんです。

八本:ありがとうございます!
田中さんの印象は、福祉の経験が長いって以前に、社会人として自分よりも大先輩なので、1人の大人としてしっかりされている方だなと感じています。あとは福祉の経験が長いからこそ、いろんな場で田中さんの発言を聞くと根拠があり納得できる部分があります。

田中:(嬉しそうな表情)

支援の醍醐味

田中:日々、支援のお仕事をしていて醍醐味というか「ここ上がるなー!」って瞬間ありますか?

八本:面談をしていて、メンバーさんの考え方を聞くと「そう思うんだ!」「そういう考え方もあるんだ」って感じることがありますね。逆に自分もメンバーさんを見習ってやってみようかなって思う時もあります。

田中:八本さんは一貫して好奇心を刺激されるのが上がる感じですね。

八本:言われてみれば!確かにそうですね!
田中さんの上がる瞬間はどんな時ですか?

田中:最近だと、メンバーさんの成長を感じたことですかねー。
就労移行支援では、訓練の一つとして実際に企業さんのところへ行って、雰囲気や職場の環境に慣れながら業務を行う「企業実習」を行うことがあります。
その「実習」をずっとやってきたメンバーさんがいて、もちろん最初は自分も実習同行して一緒に作業していたんですけど、最後の方は1人で色々できるようになって同行も不要になりました。実習先の企業からも良い評価を頂いて、そういうのを聞いたりすると「同行して良かったなー」って嬉しい気持ちになります。実習も半年くらい続けてましたから。

メンバーさんと一緒に作業をする田中

田中:ちなみに、逆にしんどいなーって思うことはありますか?

八本:めちゃくちゃしんどいってことは、まだないかもしれませんね。

田中:「まだ」ってことはこれからありそうってことですか?(笑)

八本:そういうわけではないです(笑)。もしかしたら既にしんどいことがあるのかもしれませんが、そこまで深刻に捉えていないだけかもしれません(笑)。自分の性格なんでしょうね〜。物事を単純に考えるというか。田中さんはしんどいことありますか?

田中:スクエアの環境が今までの福祉と違って凄いなって思う反面、自分は超アナログ人間なのでパソコンの操作には慣れないですね。クルー間での仕事の報告とかもチャットでのやりとりが多いので、近くにいるなら直接話せば良いじゃんって思います(笑)。

支援に関しては、スクエアに限らずこれまでの経験も含めてですが、メンバーさんに同じことを根気強く伝えていかないといけないこともあるので、それは大変ですかね。あとは、「人とたくさんお話したい!」というメンバーさんもいるので、こちらも対応できる範囲ではしたいんですけど、他のメンバーさんもいるので難しい場面はありますよね。メンバーさんに対して対応したいことはいっぱいあるのに、それがどんどん増えていってとても全部はかなえられない。15年ほどやっていても未だにそういった部分で悩みます。

日々、大事にしていること

田中:自分は「初心を忘れない」を大事にしています。福祉の業界は20年近くなりますけど、今後も意識してやっていきたいですね。自分が働き始めた頃って、利用者さんや保護者の方が、支援員のことを「先生」って呼んでいた時代なので、「いやいや、そんな先生じゃありませんよ」って伝えていました。当時はどうしても「支援者が上」みたいな時代でしたから。いまだにそう言われることもあるのですが、その時は「それはやめてくださいよ〜」っていうんですけど、保護者の方からするとそういった立場に見えるのかもしれませんね。自分は「利用者さんが主体で、支援員はサポート」ということを忘れずやっていきたいなって思ってやっているつもりです。

あとは「お互い様」っていう気持ちですかね。自分たちの仕事は利用者さんがいないと成り立たないし、利用者さんも支援員がいないと成り立たない業界だと思うので、たまにお互い分かり合えなくて、理不尽だなと思う瞬間もあるかもしれないんですけど、きちんと対話をして、そこは「お互い様」という認識を忘れないようにしたいなと思います。

最後にもう1つ、「波には乗るけど調子には乗らない」を貫いていきます(笑)。

八本:名言だな〜。僕は「丁寧に支援する」ということを今後も心がけてやっていきたいなって思っています。このスクエアを通じて自分とメンバーさんが出会って関わっているということは、メンバーさんの人生の物語に自分が登場していることだと思っています。自分が物語に登場した以上はメンバーさんがより良い方向に向かっていけるように、できることはやっていきたいなって思っています。

田中:沢山の福祉施設の中から選択してもらっているので、その期待には応えていきたいですね。

田中:今日はお時間いただいてありがとうございました。最後に何か言い残したことはないですか?

八本:あ!あります!支援員をやっていて気持ちが上がる瞬間なんですけど、利用者さんの中には障害の特性上だったり、元々の性格というのもあるんだと思いますが、人の顔と名前を覚えるのが苦手な方が少なくないんですよ。でもそんなメンバーさんに自分の名前を覚えてもらっていると嬉しいです!(笑)

田中:わかります。どんどんメンバーさんに名前覚えてもらえるようにこれからも頑張りましょう(笑)

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