クルー対談 vol.2 三戸花菜子×鈴木真奈×佐藤勇一

SOCIALSQUAREいわき店の就労移行支援を担当する三戸・佐藤と、自立訓練を担当する鈴木にインタビューをしました。全く背景の異なる3名の支援者に、SCIALSQUAREで実現したいことを語ってもらいました。

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ソーシャルスクエアという地域に開かれた現場で、障害福祉に関わるスタッフは、どのような問題意識を持ち、どのような理想を掲げて支援を行っているのか。クルーにインタビューをしてその声を紹介していくのが「Crew’s Voice」のコーナーです。
今回紹介するのは2019年春入社。SOCIALSQUAREいわき店の就労移行支援を担当する三戸・佐藤と、自立訓練を担当する鈴木にインタビューをしました。キャリアも年齢も異なる3名が、地元いわきにどのような想いを抱いているか、SOCIALSQUAREEで何を実現していきたいのか、率直に語ってもらいました。

左:三戸 花菜子(就労移行支援|支援員)
中:佐藤 勇一(就労移行支援|支援員)
右:鈴木 真奈(自立訓練|支援員)

それぞれのバックグラウンド

三戸:今日はいわき店の同期対談ということですが、この3人で集まると入社当初のことを思い出しますね。それぞれの関心について語り合ったりとか。

佐藤:お二人はすごいですよね。若いのに志が高くて情熱もあって、人って年齢じゃないんだなと感じてます。

三戸:二回り近く年下の私に対してフラットに接してくれる佐藤さんもすごいですよ。私は大人になったらどんどん頑固になっていきそうなので。

佐藤:3人ともいわき市出身ですけど、お二人はUターン入社でしたよね。いわきから出たきっかけは何だったんですか?

鈴木:いわきにいたら自分に力がつかないんじゃないかと思ったからですね。本当は家族も地元の友人も好きだったのでいわきを離れたくなかったんですけど、中学生の頃に引きこもりを経験したことで、自分の知らないことをたくさん教えてくれる人たちに出会いたいと思っていました。

純粋に都会はおしゃれだし、キラキラした人たちがいっぱいいるという憧れもありましたけどね。

三戸:私の場合は大学進学がきっかけでした。

佐藤:僕はいわきを離れることなんて全く考えたことがありませんでしたね。普通にサッカーして、普通に就職して、学校も給食と体育を目当てに通っていたくらいです。いわきって住みやすいんですよ。

三戸:佐藤さんはいわきで子育ての困りごとを共有する親の会を開催したり、高齢者の方向けの終活セミナーをしていたんですよね。私はこれまで死について考えることなんてなかったのですが、すごく大事な視点だなと思えました。障害福祉の経験が長い鈴木さんからは支援のノウハウや考え方を教えてもらったりと、お二人と働き始めてから視野が広がりました。

佐藤:以前は航空機の開発に携わっていたのですが、30代後半に「今の仕事をこのまま続けていいものか」と自問自答するようになりました。そこで人の役に立つようなことがしたいという考えに至ったことで、自分も視野が広がったと思います。

親支援に目を向けたのはちょうどその時期に幼児虐待のニュースが多かったことがきっかけですし、終活に関心を持ったのも、地域活性のためのイベントに関わった際、自分の住む地域に高齢の方が多いことに気づいたことが始まりでした。障害者と呼ばれる人たちが身近にいるんだということを知ったのもSOCIALSQUAREと出会ってからのことで、そこで初めて障害のある人たちの気持ちにも寄り添いたいと思いました。

鈴木:私の場合、引きこもり時代の自分と同じように「もうダメかも」と思っている人たちのために働きたいという夢は最初からありましたが、資格のない自分が働ける場所はなかなかありませんでした。その時たまたま自分を受け入れてくれたのが障害福祉だったという経緯です。

最初は重度の自閉症のある方が通所する施設で働いていて、困っている人たちの力になれることがとても嬉しかったのですが、ある時利用者の方たちがみんな笑顔で過ごしていることに気づいたんです。引きこもっていた時代の自分はあれほど困っていたんだから、家族にも行政にも相談できずに困っている人が他にもっといるはずだと思って、今も障害福祉に関わっていますね。

三戸:私は大学時代にセクシュアリティの課題を解決するNPOに関わったことがきっかけで、社会に働きかけることがすごく楽しいと感じるようになりました。自分も性に関して生きづらさを感じていたのですが、それまでは自分の経験を誰かに話したいという気持ちは全くありませんでした。

NPOの活動の中でセクシュアリティに関して生きづらさを抱える方とたくさん出会ったのですが、例えばハラスメントを受けたことで精神的に病んでしまうといったような、それ以外の生きづらさと合わさったケースを多く目にしてきました。それ以来、セクシュアリティに関する生きづらさを別の角度から解決することができるのではないかと考えるようになって、他の生きづらさやマイノリティに目を向けるようになったかなと思います。

いわきで働く理由

鈴木:いわきは住みやすいって佐藤さんが言ってましたけど、確かにいいところですよね。住んでる人がみんな優しいなって思います。

三戸:私も大人になってからは住みやすいまちだなと感じています。それは行動の選択肢が広がったからだと思うんですけど、子どもの頃はできることが限られてましたよね。

鈴木:定時制高校に通いながら働いていた時、アルバイト先の方に自分の進路相談をしていたことがあるんですけど、質問したことで相手を困らせてしまったり、「経験したことがないからわからない」といった返答をもらうことがありました。一番多かったのが「仕方ないよね」みたいに言われてしまうことで、諦めて考える癖がついてしまってる人が多いんじゃないかなと思いました。それ以降は悩んだら書店や図書館に出かけて本を読むようにしていのたですが、自分の人生を諦めなくていい方法が書いてあったりして、やっぱり日本のどこかには夢の叶え方や努力の仕方を教えてくれる人がいるんだって励まされました。

三戸:私もいわきで過ごした子ども時代は大変だったことが多くて、いつかは地元を変えたいなって考えていました。本当は20代でUターンする気はなかったのですが、LGBTに関する差別発言を地元の同級生がSNSで擁護をしていたのを見て、早くいわきに帰ろうと思いました。

私はいろんなことを学ぶ中で自分のことを肯定できたり、守れるようになったのですが、同じように多くのことを学べる環境にいる子どもって今のいわきには少ないと思うんです。だからそういう環境を変えていきたいなって。

佐藤:確かに26年間のサラリーマン生活で「社会を変えよう」なんて思っている人に自分は出会いませんでしたね。

鈴木:ソーシャルデザインワークスに入職して思うのは、好きなことにチャレンジしてる人が多いなということですよね。私は集団行動が苦手だったり、興味関心が偏ったりしていて組織や集団に馴染めないことがあったんですけど、この法人には人生に対して真剣な人が多いから、そのままでいいんだよ、好きにやっていいんだよって受けいれてもらえるような気がします。

反対にこれまでは、ルールだから、制度だからという理由でやりたいことや考えを制限されることが多かったので、のびのびと仕事する人たちと一緒に働けるだけでもすごく楽しいです。

三戸:私も集団行動が苦手なので、その気持ち分かります。

支援2年目、この1年で実現したいこと

三戸:これまでは同じような興味・関心を抱いている人たちと仕事をしていたので、スタッフそれぞれが異なる視点を持っている今の環境は、お互いに刺激を受けているのかなと思います。

鈴木:自分の知らない世界を教えてもらってるような感じで楽しいですよね。

三戸:メンバーさんにも「障害があることだけが生きづらさではない」ということを知ってほしいと思っていて、いろんな弱さをみんなで肯定しながら生きていけるようになったら嬉しいです。そのために、虐待を受けているとか、外国にルーツがあるとか、障害以外の生きづらさに目を向けられるようなプログラムを実施したいなと思っています。

佐藤:「みんな同じように悩みを抱えているんだ」と考えることで、多様な人たちが一緒にいられるような気がします。

鈴木:私も多様な価値観を知ることが大切だと思っているんです。人生って働いて給料を稼ぐことが全てじゃなくて、その他にもいろんな生き方があってもいい。だから今目の前にいる人たちの幸せを一緒に考えて、夢を叶えるメンバーさんがどんどん増えていってほしいです。そのためには私自身がいろんな生き方の「引き出し」を持っている人でありたいし、それが法人の理念でもある「諦めのない社会」をつくるためには必要だと思っています。

佐藤:「何のために生きているかわからない」と言っているメンバーさんって多いですよね。自分が関心のある終活は、自分のこれまでの人生を振り返ってみて、これからの人生をどう生きるかを考えることが目的なんですけれど、その重要性を伝えられる人に今後はなっていきたいなと思っています。みんな同じ1度切りの人生なので、自分の人生としっかりと向き合ってもらえたら嬉しいです。

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