ケアを仕事の真ん中へ

2020年11月、SOCIALSQUARE西宮に入職した大脇勇人。結婚式場のアレンジメントや宝飾品の店頭販売という全くの他職種からの転職は、法人内でも珍しい存在です。前職でのマネージャー経験を通して見えてきた社会課題について語っていただきました。

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大脇勇人(おおわき・ゆうと)

SOCIALSQUARE 西宮店 スクエアクルー

ソーシャルスクエアという地域に開かれた現場で障害福祉に関わるクルーは、どのような問題意識を持ち、どのような理想を掲げて支援を行っているのか。その声をインタビュー記事で紹介していく「Crew’s Voice」のコーナーです。

2020年11月、SOCIALSQUARE西宮に入職した大脇勇人。結婚式場のアレンジメントや宝飾品の店頭販売という全くの他職種からの転職は、法人内でも珍しい存在です。前職でのマネージャー経験を通して見えてきた社会課題について語っていただきました。

自然豊かな隠岐島で過ごした青年期

出身は島根県の隠岐島で、高校卒業まで過ごしたので、生粋の島人(しまんちゅ)です。すごく自然が豊かな所で、子供の時は山で虫取りをしたり、海で遊んだりして過ごしていました。食べ物とかもほとんど自給自足出来てしまうような感じで、代わりに日用品は船で島に運んでくるので割高、という感じでした。島の人口も1000人くらいしかいないので、ほんとはサッカーをやりたかったんですけど、人数が足りなくてバレー部に所属していました(笑)信号も島の中に1つしかないというような感じでそれくらい、のどかな所でした。高校卒業と同時に島を出て、兵庫県の大学に進学しました。それ以来、兵庫に住んでもう14年になりますね。

ケアを仕事の真ん中に持ってきた時にどうなるのかなと福祉に興味が湧いてきた

ソーシャルデザインワークス(以下法人)に入る前は、結婚式場や宝飾品の店頭販売員の仕事をしていました。元々、大学で美術デザインを専攻していて、ものづくりなどにも興味があったので指輪などのクラフトマンになりたいなという思いもあって就職したんですが、配属は販売、営業の方になってしまいました(笑)

自身のスキルを活かしたクリスマスリース作りの様子

業務の中で社員教育とか研修に携わることが多く、その頃から「ホスピタリティ」という言葉が好きだったんですね。ホスピタリティの元々の語源はラテン語で、旅人などに無償で宿や飲食を提供したところから始まっています。従業員に対してもお客様に対しても、人の為に無償で何かをする、ということが人を癒やしたり、本質的な価値があるんじゃないかなと感じていました。

ただ、宝飾の仕事をしている時は宝飾品を売る、ということがメインで、そこを少しはみ出た部分で無償なことをするからケアとして成り立っていたけど、人を支援したり、ケアを真ん中に持ってきた時にどうなるのかなというところで、福祉に興味が湧いてきました。

その中でも今の法人に入りたいと思ったのは、前職は女性が多い職場で、社員面談などをする中で女性のキャリアデザインの選択肢で思うところがあったんです。色々個人の問題を突き詰めていくと、社会の仕組みの問題であったり、アンコンシャスバイアス(無意識の思い込み、偏見)の問題を感じることが多く、これは個人にアプローチするよりも、社会にアプローチしないといけないと思い、今の法人ならそれが出来るかなと感じたことがきっかけでした。

人を意図的に変えることは難しい

今、西宮店では自立訓練(生活訓練)の支援員として働いていますが、福祉の仕事に対して先入観がなかったので全てが新鮮で楽しいです。利用者さんのゴールや通過点が人それぞれなので、それを探っているだけで2年間の期限ってすぐ過ぎてしまうなと感じています。前職までの経験からも、個人のパーソナルな部分にアプローチをして人を変えようと思っても、なかなかそこを変えることは難しいんだなと感じていました。

なので今は、利用者さんに対して生活リズムを変えるとか、こちらから主体的にアプローチするところもあるけど、自分の無力さみたいなものは忘れずに接することが出来ていて、根本的には自分の中に受け身の部分を残しておく、ということが出来ているのかなと思います。面談などでも、基本的には自分にとっての意味のある時間にするのではなく、相手の話を聞きながら、相手が今何をしたいのかなということを意識しながら話を聞くようにしています。

今後の目標としては、ちょっと漠然としてしまいますが、「障害」とか「福祉」だったりとか、何か物の見方を変えられるような取り組みが出来たらいいのかなと考えています。それが出来ると、福祉もそうですけど、色んな業界が緩やかに繋がって色々な掛け合わせが出来るのかなと思っています。

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