自分の人生に、自信を持つために

2021年よりソーシャルデザインワークスに入職。ソーシャルスクエア秋田山王店でスクエアクルーとして働く尼子よりをご紹介。ファッションフリーマガジンを制作する学生団体「Uni-Share」に所属していた経験から、街づくりや情報発信に興味を持ち、2023年4月ソーシャルデザインワークスに入職。尼子よりの支援に対する想いとは。

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尼子 より(あまこ・より)

SOCIALSQUARE 秋田山王店 スクエアクルー

ソーシャルスクエアという地域に開かれた現場で障害福祉に関わるクルーは、どのような問題意識を持ち、どのような理想を掲げて支援を行っているのか。その声をインタビュー記事で紹介していく「Crew’s Voice」のコーナーです。

2021年よりソーシャルデザインワークスに入職。ソーシャルスクエア秋田山王店でスクエアクルーとして働く尼子よりをご紹介。ファッションフリーマガジンを制作する学生団体「Uni-Share」に所属していた経験から、街づくりや情報発信に興味を持ち、2023年4月ソーシャルデザインワークスに入職。尼子よりの支援に対する想いとは。

※掲載内容は取材当時のものです

初めてが詰まった日々

—— 編集部 -2023年に入職して早くも1年半経ちますよね! 当時OPENしたばかりの秋田山王店に新卒で配属された率直な感想を聞きたいです。

楽しいですね!
私は大学まで埼玉の実家暮らしだったのですが、秋田山王店の配属が決まってから
初めてひとり暮らしをして
初めて社会人として働いて
初めて福祉の世界を知って
全てが初めてだらけでした。
周りのみなさんからは、大変じゃないかと心配していただいたりもしましたが、初めてのことってワクワクが詰まっているので、楽しんでいましたね(笑)

また、OPENしたばかりなのが逆に良かったです。
当初はご利用メンバーさんの数も少なかったので「忙しすぎる!」みたいな状態でもなくて。良いペースで支援の仕事を覚えることができました。
徐々に秋田山王店を利用するメンバーさんも増えていき、それとともに自分自身も少しずつできることが増えてきて…秋田山王店と一緒に成長をしていけている感覚もあって嬉しかったですね。

すごいラッキーなタイミングで就職できたと思います。

——  編集部 - 尼子さんは福祉の知識が特にない中でスクエアに就職したとのことですが、福祉についてはどういった印象を持ちましたか?

就職前の自分が抱いていた福祉のイメージは、もっと堅いイメージがありましたね。
「危険だからやめる」「こういうことを言ってはいけない」
など線引きが厳しいものと思っていました。

でもスクエアで働いてきてそのイメージは一気に変わりましたね。ここでは「やってはいけない」という言葉はほとんど聞いたことがありません。利用者メンバーさんからやりたいことがあると相談してもらえたら「やってみよう」と一緒に考えます。支援側の自分もチャレンジしたいことを他のクルーに伝えてみると「やってみよう」と協力してくれて、チームでなんでも乗り越えていこうというパワーを感じました。

福祉…とまとめていいかはわかりませんが、スクエアで働いて知ったこの業界は、自分が思っていたよりも柔軟で、ポジティブなものだと思います。

「人として正しく生きる」

——  編集部 -尼子さんの笑顔が素敵だからか、感想がすごくプラス思考だからなのか、尼子さんからは「良い人」オーラみたいなものを感じます。もしかして、無理やり言わせてしまってるんじゃないかって不安になってきました(笑)

そうなんですか?(笑)大丈夫です、ちゃんと本当のこと話してます。
ああ、でも「良い人」って思っていただけるのは嬉しいですね。

私「良い人」になりたいんです。

——  編集部 -「良い人」なりたいとは?

私の父は身体障害者なんです。そんな父と幼い頃一緒に歩いていた時、ちょっと恥ずかしかったんですよね。それは「父といること」が恥ずかしかったというより、周囲からの視線が気になって…
その視線の中には差別や偏見のようなものも混ざっていたと思います。
自分の父について何も知ってるわけでもないのに、差別をされ、偏見を持たれてしまうことが寂しくて、その時何もできない自分も恥ずかしくて。

もっと「正しく」父のことを見てもらえる社会になればいいなと思うようになりました。
また、その頃から自分自身も「正しく、良い人」になりたいと思ったんです。
そんな思いもあったので、「人として正しく生きる」という行動指針を掲げているスクエアにはすごく共感しました。

7つの行動指針

私たちの持つ価値観であり法人文化醸成にも繋がっている7つの行動指針
(一部抜粋)
「人として正しく生きる」
礼儀を重んじ謙虚な姿勢を。
間違いは潔く謝り、真実を真摯に受け止めよう

——  編集部 -スクエアの価値観に共感して就職を決めたということでしょうか。

そうですね。スクエアの考えや活動に触れて、改めて自分のやりたいことに気づけたってところかもしれません。「社会を変えたい」「『良い人』になりたい」と思っても、結局は思っているだけで、これまで行動には移せずにいました。だから自分が大学生の時には、自分は「良い人」ではないなって気づいてはいたんです。

でもだからこそ「良い人」には惹かれるんです。
ソーシャルスクエアのホームページに書いてある活動内容や様子から、ここまで本気で良いことをしようとしている人達がいるというのを知り、「自分もこうした生き方をしたい」「この人達みたいな『良い人』になりたい」と思いました。

大学時代はフリーペーパーを作る学生団体に所属していたため、就職活動を始めた当初は広告関係の企業を志望していたのですが、スクエアでは利用者メンバーさんの支援業務以外にも「ごちゃまぜタイムズ」というタブロイド誌をクルーが発行しているという情報も見つけて…

まさに「自分がやりたいことができるところを見つけた!!」と思い応募しました。見つけたことに興奮しすぎて採用が決まってすらいないのに友人にスクエアを紹介しに行ったことを覚えています(笑)

もしスクエアに就職できなくても、応援したい素敵な法人だと思ったんですよね。

—— 編集部 - 尼子さんの思う「良い人」とは具体的に言うとどういった人なんでしょう

「揺るがない人」「『良い』ことに自信を持って『良い』って言える人」でしょうか。
例えばスクエアクルーのみなさんですね
純粋に人のためになりたいとか、純粋に助けてあげたいみたいなのを、大人になってこんなに思って働いてる人ってなかなかいないと思います。

例えば目の前に困っている人がいる時って、大体の場合は「周囲の人たちはどうするんだろう」って状況を窺っちゃうじゃないですか。
「助けるべきなんだろうけど、自分じゃない誰かが助けるんじゃないか」って。傍観者心理というものですね。でもスクエアクルーの場合、困った人がいたら率先して動ける方が多いんです。

それってその行動が「良い」ってちゃんと理解しているからだと思うんです。

「良い」ことに自信を持つには、物事について「理解する」必要があって、逆に知らないと意図せず「悪い」ことになっていることもあります。父と歩いていた時に感じた周囲からの視線もそれに該当するかな。

私自身も無意識に「悪い」ことになってしまった経験があります。
これは私がスクエアに入職した当時のことなのですが…「とても」や「非常に」といった意味として「死ぬほど○○」という言葉が口癖になっていました。でもご利用メンバーさんの中には精神障害がある方や生きることに悩んでいる方がいて、支援者としてこういった言葉は簡単に口にしてはいけないのではないかって気づいたんです。

対人業務なので、普段からご利用メンバーさんと話す機会は多くあります。雑談や個人面談と話す内容の重さはさまざまですが、常に自分の言葉に責任をもって話すべきだと思いました。
また「人として正しく生きる」っていう部分でも、言葉遣いについては本当に意識するようになりましたね。

自信を持ってもらえる経験を

今の社会は「多様性」という言葉がよく使われるようになったことで、「良いこと」や「悪いこと」についての判断が下しにくい状況になっているように思います。先ほども言ったように、「良い」「悪い」の判断をするためには自分で経験して物事を「理解」する必要があります。

私は今後、ごちゃまぜイベントを通して人や物事を「理解」する機会をつくり、自分の行動や選択に自信を持ってもらえるような活動をしていきたいと思っています。今のところ詳細は決まっていませんが、大学の頃に発達心理について学んでいて、こどもの心の発達について勉強してきたので、まずは地域の子どもを対象にごちゃまぜイベントをしていきたいと考えています。

スクエアをきっかけに、これからの人生の選択で自信を持って「良い」行動が取れるような経験をしてもらえるイベントを企画していきたいですね。

PROFILE
尼子 より
尼子 より

尼子 より(あまこ・より)
SOCIALSQUARE 秋田山王店 
スクエアクルー

1999年生まれ。埼玉県川越市出身。大学では発達心理学を学ぶ。
ファッションフリーマガジンを制作する学生団体「Uni-Share」に所属していた経験から、街づくりや情報発信に興味を持つ。
2023年4月より、ソーシャルデザインワークスに入職。

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