【書評】魔法使いのハーブティー

不定期連載!ソーシャルスクエアへ通うメンバーさんによる書評・「生きづらさ」をかかえる、わたしたちが選ぶBOOKS。ここでは敢えて新刊に絞らず「生きづらさをかかえている方々の視点」で選ばれた本の紹介と、その内容について、筆者が感じたことや参考になったこと、思ったことを書き綴っていただいています。生きづらさをかかえるかたも、そうでないかたも、ぜひ次の一冊の参考に。

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魔法使いのハーブティー  有間カオル 著

 

1杯のハーブティーが心を豊かにしてくれる。

魔法使いのハーブティー。なんて素敵な響きだろうと思いました。早くに親を亡くした主人公がたくさんの人やハーブに触れ、少し成長するお話は、読んでいてこちらも勇気を与えられました。

 

物語のあらすじ

主人公の勇希は唯一自分を愛してくれた母親を亡くし、親戚をたらい回しにされる生活を送っていました。中学3年の夏休みの間だけ身を寄せることになったのは横浜にある伯父の家。現在身を寄せている山口県の伯父から渡された住所に向かうと、そこにあったのは「魔法使いのハーブカフェ」でした。

「魔法使いのハーブカフェ」。少し不思議な感じがします。魔法って聞くと皆さんどんなものを想像しますか?呪文杖で人を惑わし陥れるもの?特別な薬草や調合で不治の病を治す薬?私はこの両方だと思います。どんなものにも、二面性があると思います。例えば、包丁は料理する上では便利な道具ですが、時に人を傷つけ命を落としかねない危険で鋭利な刃物となります。私は人間にもこの二面性はあると思っています。でもそれは必ずしも悪いことばかりじゃなくて、時にその二面性に助けられることもあると思います。

ハーブカフェを営んでいるらしい伯父は、突然の勇希の訪問に驚きを隠しきれない様子でした。それでも勇希をなだめ、「落ち着くから」とラベンダーティーを勧めます。微かに甘く、それでいて爽やかな香りのラベンダーティーを口に含むと、勇希は眠り込んでしまいます。

勇希が起きると、外はすでに夜。自分の失態を悔いながら伯父を見つけると、カフェの店主は山口県の伯父に電話している様子でした。電話口からは決して勇希を帰すなという怒鳴り声。電話を切られた後の店主の「ふう...。困ったな」という言葉。

それらは冷たく勇希の心にのしかかり、拒絶されることを覚悟しました。

 

拒絶される覚悟。

それは決して慣れてはいけない覚悟だと思います。

人間の二面性は、時に他の人間を奈落へ突き落とすこともできます。それは無意識的にも意識的にも。この場面では伯父の優しい言動の裏に、勇希が来てしまい困っているという二面性が含まれていると思います。どんなに人を傷つけないようにと最新の注意を払っても、傷つけてしまうのが人間です。

私も他人を傷つけたくありません。それでも、私が未熟で今までたくさんの人を傷つけてきました。それは無意識的なものが多かったかもしれません。できればそうであってほしいと信じています。意識的に傷つけるのは、私が1番嫌なことだから。

ハーブカフェの店主である伯父は、廊下でうずくまっている勇希を見つけると「うわ!踏んじゃうとこだった」と悲鳴をあげます。

「お腹が空いたんでしょ」と得意気な伯父は勇希を夕食に誘います。

促されるまま入ったカフェスペースにはマダムと呼ばれた美しい女性が。そしてマダムはテーブルの上に並べられたカードを1枚、指さし勇希に告げます。

「運命の輪がどっちに回るかはあなた次第」
「あなたにも月のご加護がありますように」

予言めいた言葉を勇希に残し、マダムは優雅に帰っていきます。

 

運命の輪がどちらに回るかはあなた次第

私たちスクエアに通うメンバーは、過去の失敗からより良い運命を引き寄せるために勉強をしています。
私の運命の輪は奈落へ突き落とされました。毎日仕事で失敗を繰り返し、自分自身に、自分の世界に絶望して、何度も諦めたくなりました。それでも、もう1度奈落から這い上がりたくて、運命に逆らいたくて私はスクエアでコミュニケーションや社会に出るのに必要な事を勉強しています。

私自身で、運命の輪を回すために。

勇希も、自分自身が奈落に落ちる方だろうと予想します。それだけ、彼女は彼女自身の運命に絶望していたのかもしれません。

大切な話もあるからとお茶を勧められた勇希は、帰って欲しいと言われる覚悟を決めます。

「この家で暮らすにあたって、守って欲しい3つの約束があります」

「...え!?」

しかし伯父の言葉は予想とは反対の、勇希を受け入れる言葉。守って欲しい約束もエコな生活、カフェの手伝いをすること、そして魔法の修行をすること。

「魔法の...修行?」

勇希は魔法の修行という条件に驚きつつも、家から追い出されたくない一心でその約束を守ることにします。

次の日、街の地理を覚えるためにも先生となった伯父と勇希は買い物に出かけます。近道だという裏道に入り、とある家の前で足を止めます。先生が勇希になにか教えようとした時、男性となにか止めようとしている女性が現れ、男性が持っていたホースから出ていた水が先生の顔にかかってしまいます。

タオルを持って来るから待っていろと言われ待っていると、女性が麦茶とあるものを持ってきました。それはわさび入りのカレー。なんでも、毎日違う変わった調味料を入れてカレーを作っているらしい。

次の日。カフェに現れた男性は、庭に生えている草たちを雑草と勘違いしている男性は、除草剤を譲ってもらえるよう頼みますが、先生は「そんなものいりませんよ。素敵なお庭です」と微笑みます。先生からしてみれば、その庭はハーブだらけの本当に素敵な庭だったから。

「言葉にしなければ伝わらないことがありますよ」
「人間は行動しなければ、指1本動かせないんです」

先生に突き動かされ、男性は独り言のように言葉を漏らします。
自分の妻がくだらない草ばかり植えること。不器用な妻が作るカレーなのに、なぜか再現ができないこと。昔、妻にひとつまみの愛情を足すのがコツだと言われたこと。不器用で、いつも大切な時に失敗する今は亡き妻が作ってくれたカレーが、全く再現できないこと。

その話を聞いた先生は「正解がわかったかも」と実際に作ってみることに。作ってみたカレーを男性が食べると、男性は驚愕の表情で涙を零しはじめました。クミンの種が入ったカレーが、亡くなった妻のカレーと同じだったから。正解のクミンの種は、男性が雑草と勘違いしていた庭に生えていた草だったことを知り、男性は涙を零します。

「恩返しの時間もくれずに…酷いやつだ」

「言葉にしなければ伝わらないことがありますよ」

私たちは魔法使いではありません。思っていることは言葉にしなければ伝わりません。私は大切な場面で本当にやりたいことを口に出さずに押し込んできました。その結果が、働く上での障害となりたくさんの人に迷惑をかけてきました。

「人間は行動しなければ、指1本動かせないんです」

行動しよう。その心意気だけではダメなんだと思います。心意気も大切ですが、1歩踏み出す勇気もなければ。そうしなければ、人間は指1本動かすことも、まして大切なものを守ることもできないんだと思います。

勇希がカフェに来て6日目。本格的に魔法の修行が始まります。最初は、「過去ノート」を書くこと。

「まず汝自身を知るべし」

寝る前の5分間、過去の自分と向き合い、文字に起こして心と頭を整理すること。それが過去ノートの目的。

過去の自分と向き合う。それは簡単なことのように見えて、ひどく難しいことです。特に、自分の失敗や嫌な記憶と向き合うことは。私は以前、自己理解のワークシートをクルーの方に勧められて記入しました。それも過去の自分を思い出しながら書く欄がたくさんあります。時には楽しかったことを、時には辛かったことを思い出しながら書く欄もありました。何度も書く手が止まりました。何度も諦めたくなりました。

最終的には書き上げることができましたが、音楽を聴くなどリフレッシュしながら進めたり、過去と向き合う為に、一度心を整理したりすることでなんとか書き上げることができました。

押し付け合いのように親戚の家を転々としていた勇希にとっても、この過去ノートはとても辛いものだと思います。


庭に生えているビワの木から実を採ってきてほしいという先生の頼みで勇希が庭に出ると、ビワの木の枝が1本、不自然に落ちていました。乱暴に実がもぎ取られた跡も。
しかし朝食の席で勇希はそのことを先生に報告することを忘れてしまい、そのままカフェは開店となりました。先生は畑仕事に、勇希は宿題をしていると、1組の親子がやってきました。

「うちの息子に酷いビワを押し付けて、お陰でお腹を壊したんですから。きっちり責任は取ってもらいます!」

偶然その場に居合わせたクミンの種を探していた男性―曽我部は自分が弁護士であることを強みに親子を1度家に帰します。畑から戻ってきた先生に事情を説明し、3人で納得のいく結論を出したところでその場は落ち着きました。

その夜。勇希は自分の過去ノートと向き合います。なぜ過去ノートをする必要があるのか?先生の言う「魔法」がもし薬草を扱う知識と腕だけなら、ハーブの勉強だけでいいのでは?そこで思い出したのは、「魔法の玉」。幼い頃、知らない誰かがくれたカプセルの様な玉。

ふと思い出した幼い頃の思い出をノートに書き綴ると満足して窓の外を見ました。すると、勇希の視界に入ったのは畑に向かう先生の姿。

「月光浴だよ」と悪戯っぽく笑って先生は畑を進んでいきます。

「先生。魔法ってなんですか?」

勇希は正直な疑問を先生にぶつけます。

「『魔法とは意志に従って、意識の中に変化もたらす業である』ってとこかな」

 

意志に従って意識の中に変化をもたらす業

とっても難しい言葉で、簡単にはできないことだと思います意識とは自分が今なにやっているか、どんな状況かなどが自分でわかる、心の動きのこと。意識はきっと幼い頃からの経験の積み重ねで、それを変えることは難しいと思います。失敗して、意識を変えて、それを成功に繋げていく...。その繰り返しで、人は成長するんじゃないでしょうか?

次の日。ビワを盗んだ克哉が、勇希が自分の母親に塾をサボったことをチクったんだとカフェに乗り込んできます。克哉がめちゃくちゃに暴れるため勇希も抑えきれず、たくさんのハーブの入った瓶を落としていきます。

瓶の落ちる音で慌てて駆けつけた先生に連れられて、3人はリビングに移動し克哉から事情を聞きます。

「お母さんは、最近ちょっとおかしいんだ。ずっとイライラしてて、怒ってばかりだし」

そのせいで友達もいなくなってしまった克哉を、先生は優しくなだめると、克哉は号泣しはじめました。

私は家族に恵まれていました。両親も学校や友達の家に乗り込んで怒鳴り散らすなんてこと絶対なかったし、成績に関しても細かく叱られたことは私の記憶ではありません。

でも私は、友達がいなくなってしまったという克哉の気持ちがよくわかります。

中学時代、私の学年は女子が少なく卒業してもずっと友達だと思っていました。自分が嫌われるなんて想像もしていませんでした。それでも、人は変化するものです。ゆっくりと、確実に私は孤立していきました。今でも仲良くしてくれる人には、感謝しなければならないと思っています。少しでも、この感謝が伝わっていればいいなと思います。

次の日もビワのコンポートを食べに来た克哉は、自分の塾の成績がよくないせいでご飯抜きにされることがあることを勇希に打ち明けます。またコンポートを食べに来ていいかと問う克哉に、勇希は「いいよ」と返しました。

曽我部の姉の情報によると、克哉の両親はあまり上手くいっていないらしく、それが息子である克哉に向いているのではないかとの事だった。

「大人も大声で泣ける場所が必要ですよね」

子どもは大声で泣くものです。それが仕事って訳じゃないですけど、きっと助けを求める方法をそれしか知らないから。でも大人になるとどうでしょう?その大声で泣くことすら忘れて、辛いことも悲しいことも溜め込んで泣くことすらできなくて。それってすごく不幸なことだと思いませんか?辛い時は辛いって、悲しい時は悲しいって、言えないといつかそれは爆発して取り返しのつかないことになります。

少しでも辛い感情を吐き出せる場所があるって思えれば、少しはこの世の中で生きやすくなると思います。

 

その日の夜。

月に誘われるように勇希が外に出ようと先生の部屋の前を通ると、先生は電気をつけたまま寝てしまっていました。そっと電気を消すと、ゆっくりと先生は身を起こしました。

元気が出ない時に使える魔法を、先生は教えてくれると言っていました。心を洗濯する魔法を。

「自分を見つめるのは難しいよね。特に辛い過去の中にいる自分を見つめるのは」

「だけど手放しちゃダメだよ。喜びも、悲しみも、苦しみも、すべて味方になる」

 

喜びの記憶だけでは、私たちは前に進めません。悲しい事があったから、苦しい事があったから、今ここにいて、よりよい選択ができるように勉強しています。

手放したい記憶も、私にはたくさんあります。学生時代の失敗、社会に出てからの失敗、自分の馬鹿げた行動…。でも、その記憶すら愛することができたなら、私は少しでも成長できるのかな、なんて希望的観測が少しできるようになりました。

 

克哉の件が落ち着いた頃。勇希の15回目の誕生日が近付いてきていました。

「15歳になったら、運命が回りだす」

過去に勇希の元に現れた『魔法使い』が言った言葉。未だにその言葉の真意はわからぬまま。そんな中、去年『魔法使いの弟子』として先生の元にいたという青年が現れます。陽斗と名乗った青年は、近くに用ができてまたしばらく泊めてほしいとの事。

ルールを守り、先生と同じ部屋で寝泊りするという条件で陽斗は渋々泊まることに。陽斗の目的は、紫乃と呼ばれた老齢の女性の、旦那さんとの思い出を蘇らせる事。数日後勇希が少し遠回りしてスーパーまでの道を歩いていると、紫乃に話しかける陽斗を見かけます。しかし娘に紫乃を連れ出そうとするところを見られ、慌てて陽斗と勇希は逃げ出します。

陽斗は自分の身の上を話します。外面だけよかった両親のこと。必死で頑張ってきた勉強が高校の時一瞬で忘れ去ってしまったこと。自分にはもう顔の良さしか残っていないこと。

どれだけ努力しても、必ず報われるという訳ではありません。私は高校時代、大学に通いたくて勉強して、苦手な体育も頑張って、生徒会役員も部活では部長も務めてきました。それなのに、「お金がないから」「成績がいい分大学より就職したほうがいい」と経済的、環境的な都合で私は大学に行けませんでした。それでもその時の努力は私の力となって、今の私を築いています。

私の努力が無駄だったのか?それは分かりません。でも私の努力も、陽斗の努力も無駄じゃなかったと信じたいです。

夜。勇希は先生と共に月光浴をします。その日の月は新月に近い三日月。

「新月の夜は、新しい目標を立てたり、願い事をするのにふさわしい」

「先生も新月に何か願ったりするんですか?」

「うん、願っているよ、新月がくるたび」

「周りの人を巻き込み、運命を巻き込み、希望を引き寄せるほどの強い意志。それが魔法だよ」

 

希望を引き寄せるほどの強い意志

口でいうのは容易いでしょう。でも、実際にそれほど強い意志を持ち続けることは大変で、諦めたくなる事もあると思います。

私は、何度も諦めました。たくさんの夢を。希望を。意志を。

でも、時々思います。あの時諦めていなければ。強い意志を持ち続けていれば。きっと、今とは違う未来があったんじゃないかと。決して諦めないこと。希望を捨てない事が夢を叶える第1歩なのかもしれません。

 

紫乃の娘がカフェに押しかけてきたところを、偶然陽斗と紫乃が登場してしまいます。言い合いになる紫乃と紫乃の娘、そして陽斗。そんな3人を先生は1度なだめ、紫乃の話を聞いて先生が出したのはタンポポコーヒー。それを飲んだ紫乃は、確かにこの味だと涙を零します。

「タンポポって、そこらへんに生えているタンポポ?」

「そう。そこらへんに生えているタンポポ」

「当たり前にありすぎて、その有り難さを誰もが忘れている。そんな花」

『特別』はいつの間にか『当たり前』になって、やがて忘れてしまいます。

家族のありがたみ。友人のありがたみ。『普通』に生活できているありがたみ。失って気付いたって、きっとそれはもう遅くって。でも私たち人間は何度も大切な『当たり前』を失ってから気が付くんだと思います。

私も何度も失ってからたくさんのありがたみに気づかされました。たくさんの大切なものを失ってきました。その時の喪失感は、今でも忘れられません。だから私たちは、忘れる前に時々でいいから思い出さなきゃいけないんだと思います。『当たり前』のありがたみに。

時々でいい。『当たり前』に感謝する日を作ってあげるのもいいかもしれません。

 

物語の最後は、勇希にとって最大の試練が待ち受けます。それでも、マダムは落ち着いて勇希に告げます。「心配することはありません。わたくしたちは魔法使いです。意志の力で、望む未来を引き寄せることができます」

勇希は自分に問いかけます。

どうなるの?否、どうしたいの?

先生が勇希に渡したハーブティーはタイムのハーブティー。ギリシャ語で「勇気」の意味をもつハーブ。先生から勇気をもらった勇希は、自分の意志をはっきり伝えます。運命の輪を自分の望む方へ回すために。

勇気を出して1歩踏み出す事。それは大変で、とても恐ろしい事です。でも私たちは前に進まなければいけません。望む未来を手にするために。勇希は、先生に背中を押されながらも自分の望む未来を手に入れました。

私が望む未来を手に入れるにはまだ遠いと思います。それでも叶えたい夢があるから、まだ見捨てないでいてくれる人たちがたくさんいるから、私は手を伸ばし続けます。

私は題名からもっとファンタジックなお話を想像していましたが、そんな私の予想をいい意味で裏切ってしまうほどしっかりした内容のお話になっています!自分の未来を見失いかけている方、ハーブについて少しでも知りたい方、ちょっとの勇気が欲しい方…たくさんの人に是非読んで欲しい1冊です!
(書評ライター:ゆのみ)

書いてくれているのはSOCIALSQUARE(ソーシャルスクエア)の利用者さんたちですSOCIALSQUARE
「社会と現在の自分を結ぶための広場を創造することで、"はたらくを諦めない" 生きにくさを抱える方々の心に栄養を、その先の、活力ある人生をデザインする」というコンセプトの元、自立訓練と就労移行支援の2つの福祉サービスを提供しています。今すぐに就職やその他の進路に進むことへ不安や自信がない方は、自分らしく活動できる広場で自分と向きあうことが出来ます。さまざまな活動を通して、今後の選択肢の幅を広げ、活力ある人生に一歩ずつ踏み出していきます。

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