利用者様の声 Member's Voice|西宮店 Vol.4

Member’s Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づ […]

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Member's Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づきを語っていただきました。お名前|T.Sさん
年 齢|26歳
ご病気/障害のご状況|両下肢機能性障害、知的障害、強迫性障害
就職先(仕事内容) |大手自動車会社事務職
勤務状況(週・時間)|週5日・8時間勤務
継続状況|勤務されて1年1ヶ月目

※情報は取材当時のものです

職場で人間関係がうまくいかず、ここであれば自分も利用したいと思えた

—— 編集部 - T.Sさんは当時の勤められていた職場の人間関係が合わず退職。その後SOCIALSQUARE西宮店での訓練を経て、大手自動車会社にて事務職員として障がい者雇用で就職し、今も継続してお仕事をされているとのこと。ソーシャルスクエアを利用するきっかけは何だったのでしょうか?

大学ではMSW(医療ソーシャルワーカー)になるために勉強をしていたけれど、大学3年生の時に自分がその仕事に就くことに対して色々と考えることがあり、結局卒業後は病院の医療事務に就職しました。

就職先の職場は、自身の障がいに対して理解してもらいづらかった環境でした。勤務地の異動もしてみたのですが、同じく人間関係に馴染めず退職をしました。退職後、仕事を探さなければと思っていた際に、お世話になっている福祉施設の職員さんから就労について相談ができる関係機関を紹介され、そこから「就労移行支援サービス」をしている事業所をいくつか見学や体験にいきました。

ソーシャルスクエアはとのやりとりに不安やストレスを感じやすい自分にとって、自身と同じぐらいの年齢の利用者メンバーさんやスタッフさんに安心感があってここであればいいかなと思い利用を決めました。

はじめは自立訓練から、人に慣れていく

—— 編集部 - 「就労移行支援サービス」をしている事業所を探していたと仰っていましたが、T.Sさんはたしか「就労移行支援」からのご利用からではなく、「自立訓練(生活訓練)」からのご利用でしたよね。

はい。「仕事をみつけて働かないと」と焦る気持ちはあっても、退職後の自分はストレスなどでなかなか外に出られない状態だったので、まずは外に出ることにもう一度慣れていくところからを目標に自立訓練(生活訓練)の利用から始めていきました。

—— 編集部 - スクエアではどんなふうに過ごされていましたか?

セレクトワーク(個人作業)を主にしていました。いまの自分になにができるのかとスタッフさんに相談にのってもらったり、自分のことについて考える時間が多かったです。初めはプログラミングに興味があり、勉強をしていたのですが、プログラミングで「どういったものを作りたいのか」を文章にしていたら、いつのまにかプログラミングの勉強はやめて、小説創作が趣味になっていましたね。スタッフさんや利用者メンバーさんに読んでもらって感想をもらったりしていました。

ソーシャルスクエアに通うことに慣れてきたら、ボードゲームや利用者メンバーさんと企画を考えたりするようなコミュニケーション系統のプログラムに楽しく参加していました。また、ライフスタイル談話という働いている人から仕事や価値観について聞けるプログラムがあって、その方々のお話を聞いていると「そういった働き方があるんだな、やってみようかな」と思える良いきっかけが多かったです。

就労移行に切り替えてからは、就職先として事務仕事を視野に入れていたためPC学習でPowerPointやExcelの学習を主にしていました。また、職場実習にいくことも何度かあり、実習先からここで働いてみないかと打診されたこともありました。

—— 編集部 - そうだったんですか!しかし、今勤めていらっしゃる企業はT.Sさんが実習でいった企業ではないですが、なにか就職先を決めるにおいてご本人のこだわりがあったんでしょうか?

実習先からのお声がけは非正規での雇用だったので…やはり自身の今後を考えると、のちに正社員になれる可能性のあるところがいいなと思いお断りしました。今の職場はハローワークでたまたま求人が目について何やら縁のようなものを感じて、応募してみたんです。そこからスムーズに書類審査や面接が通って、今の職場に決めました。

 

今の自分にできることを考え、やってみる

—— 編集部 - ソーシャルスクエアで学べたことや今の職場で役に立っていることはありますか?

ビジネスマナーや面接練習プログラムもあったので、就労関係のプログラムは就職活動の際に助かりましたね。また、今の仕事では1日に何十件もの電話対応することがあるので、電話応対のプログラムは非常に役に立っていると思います。

—— 編集部 - 実際の面接や就職が決まってからも、ご自身の障がいについてお伝えする場面はあったかと思われますが、配慮についてどのようなことを企業にお伝えしましたか?

業務内容では、身体障がいなので重いものを持つ業務ができないということ。業務指示においては「あれ」や「これ」など曖昧な指示でなく、業務内容についての説明があると助かるということをお伝えしました。

また、自身で対処できるけれど先方にご理解していただきたいこととして、自分の行った業務に不安を持ちやすいところがあるため、わからないところがあればメモをとって後で質問や、確認作業をとらせてほしいとお伝えしたかと思います。

—— 編集部 - 1年ほど働いてみて、働く前の自分と「ここが変わった」といったことはありますか?

先程の配慮についてのことなんですけど、最近は確認作業について自分が書いたメモは見直さないと気づき、PCのWordにメモすることにしたんです。また、わからないことに関して、以前まではすぐ人に聞いてしまっていたのですが、「一度自分で考える」という作業を一旦入れられるようになりました。そうしてもわからないというときに質問に行くようにしてます。

働き続けるとわかる業務も増えてきたので、自分から工夫することや、なんでも聞きに行き過ぎないことを意識してます。人間関係に関しても、自分は女性に対して恐怖感を抱きやすいのですが、月に一度スクエアスタッフさんと自身の上司との定期面談もあり、今その症状は少し軽減してきたかと思います。

 

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ソーシャルスクエアが大切にしているのは、その人の特性にあった支援を行うこと。そしてそれをより実践に近い環境で行うことです。障害と一口にいっても、1人ひとり直面している問題は異なりますし、得意不得意があります。それを無理矢理に強制するのではなく、本人の特性にあった支援を探る。そのことで少しずつ自信がつき、自分でできることが増えていく。それが自立に繫がるのだと思います。
このコーナーでは、今後も、就労を決めた方や支援にあたるクルーの生の声を紹介していきます。スクエアでのカリキュラムをイメージして頂いたり、ここで働くことをイメージして頂いたり、気軽にお読み下さい。スクエアに興味を持って頂いた方は、ぜひご連絡下さい。見学などの案内をさせて頂きます。

ソーシャルスクエア西宮店
〒662-0857
兵庫県西宮市中前田町1-27 ラビットビル 1F・3F
TEL:090-8377-4839 FAX:050-3153-3843
MAIL:ss_nishinomiya@sdws.jp

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