利用者様の声 Member’s Voice|郡山駅前店 Vol.1

Member’s Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づ […]

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Member's Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づきを語っていただきました!

お名前|S.Tさん
年齢|26歳
ご病気/障害のご状況|ADHD
就職先(仕事内容)|特例子会社・事務職
勤務状況|週5日・フルタイム
継続状況|2か月

※情報は取材当時のものです

「自分の特性のまま、働けるだろうか」 「就労支援って、どんなことをする場所なんだろう」
そんな不安を抱えながら、ソーシャルスクエアを利用し、就職を実現したTさん。大学時代にADHDと診断され、つまずきを経験しながらも、“小さな習慣”を積み重ねることで、自分に合った働き方を見つけていきました。

「メモ」が自分の未来につながった

—— 編集部 - 本日はインタビューをお受けいただきありがとうございます。さっそくなんですが、まず初めにTさんの障害について教えていただいてもよろしいでしょうか?

はい。僕はADHDと診断されています。診断を受けたのは大学生の頃で、当時20歳でしたね。
高校の時から、授業中居眠りをしてしまうこと集中が続かないことがあって、その時は「自分の性格の問題なのかな」と思っていました。

ただ、大学に入ってからもその事象は続いていて 「どうしてもうまくいかないのには、理由があるのでは?」と思い病院を受診することにしたんです。

—— 編集部 - ADHDと診断を受けた時、ご自身の心情はいかがでしたか?

診断を受けた当初は、「もっと早く知っていれば…」という悔しさがありましたね。でも、それと同時に自分の特性がわかったという安心感もありました。

—— 編集部 - 確かに…自分について知ることができるというのは安心の第一歩ですよね。スクエアを利用するようになったのはどういった経緯があったんですか?

診断を受けてから、定期的に診察と薬の処方を受けていましたが、大学4年の時期に、就活や卒業論文作成で結構つまずいてしまったんです。留年とかして、再度挑戦もしたんですが、結局大学は退学してしまいました。
大学を退学してから1年くらい特に働く事もなく過ごしていた時、主治医からソーシャルスクエアについて教えていただいて、それがはじめのきっかけだったかと。

”福祉サービス”というのもよく知らなかったんですけど、パンフレットだったか、HPだったかに『働く準備に』という一文が目に入って興味が湧きました。もともと「自分の障害についてよくわからずにいきなり働くのはハードルが高い」と思ってたものあって、今の自分にちょうどいいかもと、試しに見学に行ってみることにしたんです。

見学では、グループワークに参加させてもらって、ご利用メンバーさんやスクエアの支援クルーと色んなお話をさせていただきました。グループワーク中に、障害があることでの悩みや困り事の話もしていて「障害について悩んでいるのは自分だけじゃない」と身に染みて実感したのを覚えています。

ネットからでも、障害で悩んでいる人の情報はたくさんあふれているけれど、実際に、障害に悩む人と「障害」について真剣に話せたことがとても新鮮でした。

目の前で、自分と同じように「障害」というものに向き合っている人が、自分の言葉で悩みを語る。その声には、文字情報では伝わらない重みがありました。
「同じように悩みながら、それでも前に進もうとしている人がいる」
という事実を“体験”として知れたことが、自分の中ではとても大きかったと思います。
誰かの本音に触れたことで、自分の悩みも少しずつ言葉にできるようになり「自分もこの人たちと一緒に訓練をしていきたい」と考え、スクエアの利用を決めました。

—— 編集部 - スクエアのご利用を決めてからは、どういった感じで通われたんですか?

最初は、自立訓練(生活訓練)からの利用を始めて、生活リズムを整えることを中心に通所していきました。通う頻度も週に2、3日くらいだったかと。慣れてきたら、通所の頻度も増やしていって、そろそろ就職したいって時期に就労移行支援の利用にステップアップとして切り替え、約1年の利用で就職したという流れでしたね。
利用当時から面談で「1年後くらいには就職したい」という希望をスクエアの支援クルーに伝えていたので、1年で就職できるような計画を立てていただきました。

【スクエアの支援の特徴】
スクエアの大きな特徴のひとつが、自立訓練(生活訓練)から就労移行支援までを一貫してサポートできる体制です。

 

生活リズムの安定や日常生活の基盤づくりから始め、社会とのつながりを取り戻すステップ、そして就労に向けた実践的な準備へと、段階的にステップアップできる仕組みが整っています。

自立訓練(生活訓練)では、生活力を身につけながら「自分らしく過ごせる場所」をつくり、外に出る機会や人との関わりを少しずつ広げていきます。その後、希望や状況に応じて就労移行支援へ移行することで、就職活動や職場定着に向けた、より専門的なサポートを受けられます。

—— 編集部 - スクエアに通っている中で、印象に残っていることについて教えてください。

スクエアに通っていて、特に自分のためになったと感じたのは、スクエアの支援クルーとの面談だと思います。
僕の障害特性には、自分の話が長くなりがち、というのがあるんです。例えば、誰かに質問する時とかに、自分が聞きたいと思うことが上手くまとめられず、相手に伝わらない…なんてパターンがよくあって。
そういった障害特性の悩みについて、スクエアの支援クルーに相談したところ
「要点をメモにしてから話してみるといいかも」
と助言をもらい、メモをしてから話すことを意識してみるようになりました。

そこから、質問する時以外にもメモをとる習慣ができて、その習慣が他の障害特性の対策として上手くかみ合っていった感じがします。

—— 編集部 - どういったメモをされるんですか?

生活リズムを整えるために気をつけることとか、カリキュラム中で失敗したこととか…なんでもメモに残してましたね。
自分の中で「これよくなかったな」と思ったことを書き残して「なんでそうなったか」を自分なりの分析を含めてメモに残すんです。そして、クルーとの面談の際にそのメモから相談することを決めて、たびたび相談させていただいてました。

メモを使って内省を繰り返すことで、少しずつ自分の障害について理解できて、自分にとって困難だったはずのことも、どうすればうまく切り抜けられるのか…スクエアに通っている中で、その「コツ」を掴む訓練をしていたんだと思います。

—— 編集部 - メモが自己理解と特性対策に大きく貢献したんですね。自分がしたことを復習するというスキルは就職してからも活かされそうで、すごくいいですね!

そうですね。今の職場でもメモは仕事を覚えることにも役立つので、続けるようにしています。学生時代の自分だったら「あれも、これも」と色んなことに目がいってしまっていましたが、「メモをする」という工夫一つで、頭の中が落ち着いて、やるべきことが明確に見えてくるんです。スクエアでこのメモのスキルを身につけられたのは、自分の成長にとても影響したと思います。

 

伝える勇気

—— 編集部 - Tさんの現在の働き方について教えてください。

週5日のフルタイムで、主にデータ入力などのデスクワークをしています。
スクエアにいた頃に、就職準備としてPCスキルを高められたらと、タイピング練習やoffice関係の訓練をしていたので、今の仕事内容で困ったことは特にないですね。
訓練中にスクエアの支援クルーから「ショートカットキーを覚えると効率が上がる」って話を聞いてから頑張って覚えてみたんですけど、いまそれが結構役に立っていて助かっています。

—— 編集部 - ビジネススキルの習得に関しても訓練されたんですね。現在の就職先を選んだのにはどういったきっかけがあったんですか?

ここが※特例子会社だからというのが就職理由の一つにあったかもしれません。障害に理解のある環境で働けるというのはかなり自分の中で安心な要素でした。
※障害者の雇用を促進し就労を安定させることを目的として、事業主が特別に配慮した会社

そのほか「職場の雰囲気や仕事内容が自分に合っているか」という点も重視していたんですけど、それに関しては、スクエアの支援クルーから職場見学体験実習の提案をしていただきました。

いくつかの企業に見学や実習の手配をしていただき、現場を見ることで「自分がこれからそこで働き続けるイメージができるか」確認の機会を与えていただきました。
今働いている企業でも、体験実習を数日させていただきましたね。実習中は、職員の方とお話したり、PC作業の仕事をいくつか任せていただいて「ここでならスクエアでやってきたことをちゃんと活かしていける」 と感じたので、就職を志望した次第です。

—— 編集部 - 体験実習をされたんですね!職員の方とはどのようなお話をされたのか聞きたいです。

そうですね。覚えていることといえば、自分の苦手なことの共有とその対策についてお話させていただいたかと。
例えば、自分には不注意で集中が途切れることがあるので、こまめな休憩をいただきたいとか…。こちらから質問するのが得意ではないので、声をかけてもらえると助かる——、といった内容のお話をさせていただいたと思います。

—— 編集部 - Tさんにとって円滑に仕事ができる方法を伝えていかれたんですね。現在そちらで働いてみてのご感想はいかがですか?

やはり、職場で自分の障害について知っていただいているというのはかなり安心です。また、一緒に働いている同僚のみなさんも自分と同じように障害を抱えている方々なので、お互いの苦手をカバーし合える関係性というのもいいですね。

自分の特性を伝えるのは勇気がいりましたが、スクエアでメモをつけ続けたから、今の安心を手に入れられたと思うと、ここまで頑張って本当によかったと思います。

—— 編集部 - こちらもそういったお話が聞けてとても嬉しいです。そんなTさんに、これからやりたいことや挑戦したいことをおききしたんですが、いかがでしょうか?

まだ働いて間もないので、できることもあまりないんですけど…できることを増やせたらと思い、現在は※MOS資格の勉強を続けています。
※Word、Excel、PowerPointなどのMicrosoft Office製品の操作スキルを客観的に証明する国際資格

でも一番ちゃんとしておきたいことは「体調が安定した状態で働き続けること。」ですね。仕事で頑張る以外にも、息抜きをすることもしっかり学んでいきたいと思っています。

—— 編集部 - 息抜きは大事ですよね。休日はどのように過ごされているんですか?

この前は、ご当地マンホールを巡るなど外出を楽しんでいました。またスクエアでやっているイベントとかにも、たまに参加させてもらってます。小さな楽しみを見つけることで、仕事とのバランスを保っていけたらと思います。

—— 編集部 - スクエアのイベントをTさんの楽しみに入れていただきありがとうございます!最後に「かつてのご自身と同じように障害に悩まれている方」にむけてTさんからメッセージをお願いしたいです。

「迷っているならまずスクエアを見学してみてほしい」ですかね。
始めは生活習慣を整えるために来るだけでもいいし、無理にカリキュラムに参加する必要もありません。
自分の悩みや不安をクルーに相談すれば、自分だけでは気づけないことを発見できて、自分のできること・やりたいこともきっと見つけられるはずです。
まずは最初の一歩を、伝える勇気を持ってくれたらと思います。

—— 編集部 - 素敵なメッセージありがとうございました!

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ソーシャルスクエアが大切にしているのは、その人の特性にあった支援を行うこと。そしてそれをより実践に近い環境で行うことです。障害と一口にいっても、1人ひとり直面している問題は異なりますし、得意不得意があります。それを無理矢理に強制するのではなく、本人の特性にあった支援を探る。そのことで少しずつ自信がつき、自分でできることが増えていく。それが自立に繫がるのだと思います。
このコーナーでは、今後も、就労を決めた方や支援にあたるクルーの生の声を紹介していきます。スクエアでのプログラムをイメージして頂いたり、ここで働くことをイメージして頂いたり、気軽にお読み下さい。スクエアに興味を持って頂いた方は、ぜひご連絡下さい。見学などの案内をさせて頂きます。

ソーシャルスクエア郡山駅前

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