利用者様の声 Member's Voice|働くを諦めない いわき店vol.1

ソーシャルスクエアいわき店の就労移行支援を経て、また1人、就職を決めた方がいます。2016年8月から在宅での支援サービスを利用してきたHさんです。1人でも多くの方の「働きたい」という希望をサポートするのがわたしたちの役目 […]

Share on

ソーシャルスクエアいわき店の就労移行支援を経て、また1人、就職を決めた方がいます。2016年8月から在宅での支援サービスを利用してきたHさんです。1人でも多くの方の「働きたい」という希望をサポートするのがわたしたちの役目。こうしてスクエアから社会に飛び出す方、あるいは社会に復帰していく方を送り出すと、改めてやりがいを感じます!
そこで今回は、Hさんご本人と、Hさんの支援業務にあたってきたソーシャルスクエアいわきの奥田峻史から、それぞれコメントをもらいました。どのような支援を心がけたのか、どのような思いで日々のカリキュラムと向き合ってきたのか。2人の言葉から、ソーシャルスクエアが行っている支援の今を知って頂ければと思います。

〜Hさんから

現在、私の身の回りの介助はヘルパーさんがしています。春から実家を出て一人暮らしを始めたことで、ヘルパーさんにお願いする機会が増えました。その中で大切だなと思ったことは、我慢しないことです。1人暮らしはヘルパーさんとの生活です。親は自分の気持ちを汲み取ってくれて介助をしてくれていましたが、1人暮らしはそういきません。分からないことは伝えたり聞いたりして、その都度頼む必要があります。
実際、上手く伝わらない時は「まあいいや」と諦めることがありますが、「まあいいや」と諦めた後に、やっぱり伝えておけばよかったと思うのも嫌なので、できる限り言いたいことは言うようにしています。ただ、ヘルパーさんの利用は時間が決まっているので難しい部分もありますね。きちんとヘルパーさんに伝えた上で、自分のペースで心地よい生活ができたら良いなぁと思います。
スクエアのカリキュラムは本当に役に立ちました。在宅でできるカリキュラムなので、奥田さんとはメールやスカイプでのやり取りが多くなりますが、自分の考えをちゃんと文面に落としこんで伝えるということの大切さを改めて学んだ気がします。それは就職後にも絶対に必要なスキルだと思うので、ここでこうして実践的に学べてよかったと思います。
これからの目標は、まずは仕事と1人暮らしに慣れることを大事にしたいです。いつまでにと期限を決めるのはあまり好きではないので自分のペースで負担にならない程度ですが。それから、音楽が好きなのでライブに行ったりしたいですし、今ボイストレーニングに通ったりしているので、そう言った趣味の部分も充実させていきたいです。
DSC_8747

〜ソーシャルスクエアいわき店 奥田から

Hさんには、当初、ひたすらデータ入力の作業をしてもらいました。同じ作業を繰り返すことで、Hさんの身体の痛みや疲れ具合を把握でき、それをHさん本人、私たち、働く企業サイドの三者が共有することで、支援の質、働き方が変わってくるからです。その後少しずつ動画編集やパワーポイントでの資料作成などに取り組んでもらいました。在宅支援でしたので、ネットを通じて連絡ですが、支援を通じて、作業能力面だけでなく、コミュニケーション能力も上昇していったのが印象的でした。
支援に関して意識していたことは、1から10まで方法を伝えるのではなく、自身で調べたり考えたりしてもらうことです。就職後は、私たちもサポートには回りますが、どうしても1人で作業をしなければいけない時があると思います。そのような時に1人で考え、調べる力が必要になります。ですから、できるだけ自身で考えて頂くように業務の依頼をしました。
在宅勤務となると、メールやチャットソフトなどをよく使います。的確にものごとを伝えるコミュニケーション力がないと、正しい情報がやりとりできません。その点、Hさんは、どうやったら相手に伝わるか、慎重に考えながら、文面などを考えてくれていたと思います。支援を通じて文章力やコミュニケーション力が磨かれたことも、就職につながったのではないでしょうか。
個人的にも、インターン時代からHさんの支援にあたってきたので、就職が決まったときには自分のことのようにうれしく思いました。ソーシャルスクエアいわきでは、ソーシャルデザインワークスの通常業務にも参加してもらうことで実践的な体験を積んで頂きます。単純な作業にも、コミュニケーションにも、すべての支援には意味と目的がある。そのことを新人の僕も学ぶことができました。これからも、働くことを諦めない人たちの支援に全力を尽くしていきます!

**********************
ソーシャルスクエアが大切にしているのは、その人の特性にあった支援を行うこと。そしてそれをより実践に近い環境で行うことです。障害と一口にいっても、1人ひとり直面している問題は異なりますし、得意不得意があります。それを無理矢理に強制するのではなく、本人の特性にあった支援を探る。そのことで少しずつ自信がつき、自分でできることが増えていく。それが自立に繫がるのだと思います。
このコーナーでは、今後も、就労を決めた方や支援にあたるクルーの生の声を紹介していきます。スクエアでのカリキュラムをイメージして頂いたり、ここで働くことをイメージして頂いたり、気軽にお読み下さい。スクエアに興味を持って頂いた方は、ぜひご連絡下さい。見学などの案内をさせて頂きます。

Share on