利用者様の声 Member's Voice|郡山店 Vol.2

Member’s Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づ […]

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Member's Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づきを語っていただきました!

お名前|S.Oさん
年 齢|28歳
ご病気/障害のご状況|うつ
就職先(仕事内容) |介護職(デイサービス職員、事務員、ホームヘルパー)
勤務状況(週・時間)|週5日、7.5時間

※情報は取材当時のものです

探し続ける働き方

—— 編集部 - 今のご職業についてお聞きしたいです。

介護職をしています。週5日勤務でホームヘルパーとデイサービスの職員をしていて、
週3日は訪問介護の会社でホームヘルパー、残り2日は訪問介護と同じ会社で別拠点にあるデイサービスの職員をしています。

—— 編集部 - 具体的にどのようなお仕事をされているのかお聞きしたいです

訪問介護の会社に入職したての頃は、ホームヘルパーの仕事ではなくて、事務職を主に行っていました。職場に慣れてきた頃に、徐々にホームヘルパーの仕事をいただくようになりました。現在は事務職も行いつつ、利用者さんのお宅に伺って日常生活をサポートしています。
デイサービスでは、利用者さんの機能訓練の様子を見たり、レクリエーションを一緒に行ったりしています。

仕事の割合としては訪問介護:事務職:デイサービスで5:3:2って感じですかね。入職してから8ヶ月経過して、やっとどの仕事にも慣れてきたところです。

—— 編集部 - 現在介護のお仕事をされていらっしゃいますが、もともと福祉関係のお仕事をされていらっしゃったのでしょうか?

いえ、これまで全く触れてこなかった分野の職業です。
スクエアに通っている頃から「自分に合う仕事って何だろう」と考えていました。そのとき、スクエアのカリキュラムの「職場見学」で今働いている会社の社長と直接話す機会がありました。それがきっかけで介護職に興味が出て、その後介護職員初任者研修を受けて今の会社に就職しました。

こうして今、介護のお仕事をして良かったことも、悩むこともたくさんあります。介護職が「自分に合った仕事」とはっきりと自覚をもった…というより、「自分に合う働き方」をこの環境で探していけばいいんだと気づきましたね。

不思議と辛くはなかった

—— 編集部 - スクエアに通われるまでの経緯についてお聞きしたいです。

もともとは埼玉のほうで接客業をしていました。その職場は休みがとりづらいところで、うつを患いました。それから、地元の福島県に帰り療養してから、就労移行事業所に通おうと思ったんです。

—— 編集部 - スクエアご利用の決め手はなんでしょうか?

カフェのような内装で、良い意味で就労移行事業所っぽくないところでしょうか。特に印象的なのが…照明ですね。蛍光灯のような強い光ではなく、暖かい色味が心地よくていいなって思いました。

また、就労移行は「週に4、5日通所が絶対!」…みたいなイメージを勝手に抱いていましたが、スクエアは自分のペースに合わせて通う日数を決められるところがすごい安心できましたね。

当時は自分の体調が不安定なことも多々あり、自分の状況に合わせて通えるというのはすごくありがたかったです。

—— 編集部 - スクエアではどのように過ごされていたんでしょうか?

通い始めた頃は週3で利用して、徐々に利用日数を増やしていきました。普段はスクエアのカリキュラムやイベントに参加しつつ、個人的に自動車免許や介護職、Excelの資格取得なども目指していたので、その勉強をしていましたね。

仕事をやめてから、人と会うことも外出する機会もめっきり減っていたので、週に3日でも難しいかなと思いましたが、不思議と行きたくない…といったマイナスな気持ちは出てきませんでしたね。想像以上にスクエアで過ごす時間が楽しくて、利用する日が不安よりも楽しみに変化していました。

また、どんなことも受け入れてくれるスクエアの支援クルーのみなさんと気軽にお話できる雰囲気もよかったです。個人的な相談だったり、イベント企画の提案などで「こういうことをやってみたい」って伝えてみると、気軽に「いいよ」って返事をもらえて、それがとても嬉しかったことを覚えています。

—— 編集部 - 現在スクエアクルーと同じ「福祉」のお仕事をされているわけですが、スクエアクルーの支援などを参考にされたりするんでしょうか?

実際働いてみて思ったことですが、同じ「福祉」でも自分の「介護」の仕事とスクエアクルーの「支援」はまたちょっと別世界のように思いました。

しかし、対人といったところは確かに似た部分もあって、意識はしていませんがもしかするとちょっと参考にしているのかもしれません。
あと、スクエア利用時カリキュラムで学んだ「ストレスコントロール」や「ポジティブ思考」など心理学系の座学は今の仕事で役に立っていると思います。利用者さんへの話しかけ方や会話で悩むこともありましたが、スクエアでこういったことを学んだな…と思い出しながら利用者さんと対話をしていくと、その人の内側にふれられる瞬間があって、スクエアで心理学関係のカリキュラムに参加しておいてよかったと思いました。

「人と接する時の自分」の変化

—— 編集部 - 働かれる際、ご自身の障がいについてどのようにご説明されましたか?

就職が決まった際、自分とスクエアの支援クルー、就職先の職員と話し合いの場を設けていただきました。

自分の場合、周囲の音が騒がしいと集中力が途切れて作業が止まってしまうこと、スクエアを利用していたときにもあったのですが、めまいや頭痛が慢性的に起きてしまうことがあり、もし業務中不調をきたした場合、一時休憩をとれる場所がほしいという合理的配慮についてお話させていただきました。

前職では「休みたい」という一言も言いづらくプレッシャーがひどくある環境だったのですが、今の職場は、休みたい時に休みたいといえる環境ですごく助かっています。

—— 編集部 - 働かれてる際、気を付けていることや、大切にしていることはありますか?

訪問介護の業務の場合、何時までに○○さんのお宅に訪問するとか、事務業務だと提出期限もあるので、時間配分が非常に重要だと思っています。もとの自分は結構行き当たりばったりに…といった具合の人間だったのですが、こうして時間を気にしていく内に自分自身に「計画性」が生まれていました。

あと障害特性の対策として、自分からアクションをかけることを意識しています。
例えば、自分の不調を感じた際には職員さんに「休んでもいいですか」と聞く。業務の内容を口頭で伝えられた際に、わからないと思ったことは質問をする。

恐れず自分から行動していくことが、後々自分のためになるなと思っています。

—— 編集部 - 働かれる中でご自身をたくさん変化させていますね。

そうですね、自分でもたくさん変わったなと思います。
人との関わり方を変えて、聞き流す力を身に着けて…

でも自分の好きなこととかはそのままです。恐らく、本当の自分はあんまり変わっていないんですが「人と接する時の自分」がたくさん変わったんだと思います。

「人と接する時の自分」はどんどん変化させていいんだと思います。そうして変化させながら、自分にとって丁度良い働き方を、これからも探していきたいですね。

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ソーシャルスクエアが大切にしているのは、その人の特性にあった支援を行うこと。そしてそれをより実践に近い環境で行うことです。障害と一口にいっても、1人ひとり直面している問題は異なりますし、得意不得意があります。それを無理矢理に強制するのではなく、本人の特性にあった支援を探る。そのことで少しずつ自信がつき、自分でできることが増えていく。それが自立に繫がるのだと思います。
このコーナーでは、今後も、就労を決めた方や支援にあたるクルーの生の声を紹介していきます。スクエアでのプログラムをイメージして頂いたり、ここで働くことをイメージして頂いたり、気軽にお読み下さい。スクエアに興味を持って頂いた方は、ぜひご連絡下さい。見学などの案内をさせて頂きます。

ソーシャルスクエア郡山店
〒963-8861
福島県郡山市鶴見坦1-9-25
クレール・アヴェニューA号
TEL:070-1147-6039
MAIL:ss_koriyama@sdws.jp

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