利用者様の声 Member's Voice|上荒川店 Vol.2
Member’s Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づ […]
Member's Voiceは、ソーシャルデザインワークスが運営する障害福祉事業所(ソーシャルスクエア)を利用されて、就職をされた卒業生の声を紹介するコーナーです。スクエアでの活動や訓練を通して、学べたものや得られた気づきを語っていただきました!
お名前|H.Yさん
年 齢|30代
ご病気/障害のご状況|うつ病
就職先(仕事内容) |高校事務補助
勤務状況(週・時間)|週4日フルタイム
継続状況|2年
※情報は取材当時のものです
自分を受け入れ、充実した日々を
—— 編集部 - 現在のお仕事についてお聞きしてもよろしいでしょうか
障害者雇用で高校の事務補助をしています。主な業務は学校に関係する人や団体の会計業務ですかね。勤務時間は週4日フルタイムという働き方をさせてもらっています。
—— 編集部 - そうなんですね!週4フルタイムでも結構たいへんな印象がありますが…ご自身の障害状況はいかがでしょうか?
そうですねー、この仕事をして約2年経過しますが、安定してるようなしてないような??
うつの症状はあるにはあるので…それでも働き続けられるよう、どうにか崩れないようにしてる感覚はあります。特に私の場合、自分の疲れやストレスを自覚しにくい特性があるので、休息を意識的にとるようにしてますね。
—— 編集部 - ご自身の特性について職場の皆さんはご存知なのでしょうか?
入職したときから付き合いのある方々には、自分の病や特性について知っていだたいています。やはり、自身の事情について認知していただける環境というのはかなり安心要素かと。
—— 編集部 - Yさんはうつを抱えていらっしゃるとのことでしたが、差し支えなければスクエアをご利用するまでの経緯を聞いてもいいですか?
今から約7年前、うつと診断されて自宅療養していたんです。ただ、自宅にいても全然心が休まらなくて。「やっぱり働かないと!」と焦燥感に駆られて一般企業に就職してみたんですが、1年も経たないうちに症状が悪化して仕事を退職しました。やはり症状が治ってないときに、無理やり働くのはダメだったんでしょうね。
そういう経験をしてから、改めて「うつがある自分が働き続ける方法」についてちゃんと調べていきました。そしたら、自分のように病気や障害に悩む人が利用できる就労移行支援サービスというものを見つけて、詳しく調べていったら、今住んでいる所の近くにもサービスをしてる事業所がいくつかあるってわかったので、片っ端から見学しに行ってみました。
その中で一番いいなと思ったのがスクエアでした。
—— 編集部 - スクエアのどういったところが良かったんでしょうか?
クルーが自分にちゃんと寄り添ってくれるところですかね。スクエアに見学に行ったときに、クルーと自分に壁とかを全然感じなくて、ここなら自分が悩んでいることや不安なことを、打ち明けられる気がしたんです。
—— 編集部 - ありがとうございます。一人一人に寄り添う支援を目指しているスクエアとしてはとても嬉しいお言葉です。
こちらこそ感謝を。スクエアに通ったおかげで、自分自身を受け入れられるようになりました。
スクエアを利用する前の私は、自分を自分で否定することも多々あったんですが、自分に寄り添い、受け入れてくれるスクエアという居場所ができたことで
「こんな自分でいいんだ」
「これでもいいんだ」
という考えが徐々にできるようになっていました。
—— 編集部 - ご自身を肯定できるようになったんですね。Yさんはスクエアでは普段どういった過ごし方をされていたんでしょう?
体を動かすことが好きなので、週1で実施されてた運動系のカリキュラムには絶対参加してましたね。運動って心も体もスッキリするので。
あとは…今後働き続ける為に、自分の疲れを自覚する訓練をしていました。
先に話した通り、自分は疲れを自覚しにくい特性があるので、突然電源が切れたかのようにパタって力尽きてしまったりするんです。なので、そうならないよう、スクエアに通い始めた頃はクルーに自分の健康状態を確認していただき「休むタイミング」を学んでいきました。
慣れてきたら、自分だけで体調管理ができるようにと、客観的に自分のコンディションをみる訓練をして「ここまで自分はやると限界だと思うからそろそろ休もう」って計画立てて、自分のペースを掴む練習をしてましたね。
正直、今でもペース配分を見誤ったりするので、現在もこれは課題だと思っています。
気を抜いたら予定いれまくっちゃうので、ひと月の予定をみて「この日は絶対予定をいれない!」みたいな日をつくるよう心がけてます。
「なんとかなる」
—— 編集部 - お休みの日はなにをされてるんですか?
休日は主にバスケをしてますね。ソーシャルバスケットボールっていう精神障害のある方を対象にバスケをやる団体がありまして、いまそのチームの理事をさせてもらっています。
月に3,4回くらい練習したり、大会に出たり…そういえば、去年日本代表として台湾まで試合をしにいきました。
—— 編集部 - 日本代表!?めちゃくちゃ強い!!想像よりもはるか上のレベルで運動をしていて驚きました。お仕事して休日にはバスケして、充実してますね!
そうですね。仕事も趣味も充実した日々を過ごせていると思います。
数年前までの自分は、自分のことで精一杯だったんですけど、今とかソーシャルスポーツの運営関係にも関わったりして。ここまでくるのに長い道のりでしたが、やっといろんなところに目を向けられるようになった気がします。
—— 編集部 - これからいろんなことができるって思うとワクワクしますね。そんなYさんから「かつての自分と同じように困っている方」に向けて、メッセージをいただけたらと思うのですが、いかがでしょうか?
これは、過去の自分にも言ってあげたい言葉といいますか。
「なんとかなる」ですかね…
7年前なんかは、本当にしんどくて、家族にもたくさん迷惑をかけて「なんとかなる」なんて思えるわけないんですけど。
でも、いつかは「なんとかなったな」って笑える時が来るのを、いまは知っています。
それを伝えられたらって思います。
**********************
ソーシャルスクエアが大切にしているのは、その人の特性にあった支援を行うこと。そしてそれをより実践に近い環境で行うことです。障害と一口にいっても、1人ひとり直面している問題は異なりますし、得意不得意があります。それを無理矢理に強制するのではなく、本人の特性にあった支援を探る。そのことで少しずつ自信がつき、自分でできることが増えていく。それが自立に繫がるのだと思います。
このコーナーでは、今後も、就労を決めた方や支援にあたるクルーの生の声を紹介していきます。スクエアでのプログラムをイメージして頂いたり、ここで働くことをイメージして頂いたり、気軽にお読み下さい。スクエアに興味を持って頂いた方は、ぜひご連絡下さい。見学などの案内をさせて頂きます。
〒
福島県い
TEL:070-3349-0420
MAIL: ss_kamiarakawa@sdws.jp